2007年04月

2007年04月30日

音量ニュースです!
1997年版 第三エロチカ『マクベスという名の男』が5月2日から30日の間にシアター・テレビジョンで放映されます。私たちは、マクベス夫人役(坂本)、魔女役(吉村)で出演しています。このGW中にぜひご覧下さい。
詳細はこちら シアター・テレビジョン

黄金週間

4月27日 先輩のお父上のご葬儀に。蕨駅を降りると十数年前に先輩のお宅へお邪魔した時の記憶が甦り懐かしい気持ちになる。暑い日で、お父上は氷水を張ったタライにビールをたくさん冷やして私たちを待っていてくれた。昭和ヒトケタ。うちの両親もこの世代だが、戦争に青春を奪われ、高度経済成長の戦士となり、激動の時代を黙々と生きてきた印象がある。理解できぬことが多く反発もしたが、今になれば素直に感謝できる。こちらも歳をとったのである。

1b2b084e.jpg

4月28日 ゴールデンウィーク!小3の姪と中川べりをサイクリング。穏やかな陽気が一変して雷雨に。暖かい雨を顔面に受けながらの走行もまた楽し。

5f7f0f40.jpg

4月29日 お芝居を見に三鷹へ。夕暮れの駅に降り立つと空の色の美しさに足が止まった。「武蔵野の夕陽は、大きい。ぶるぶる煮えたぎって落ちている」と太宰は言ったが、太陽って昔はもっと大きかったと確かに思う。帰りは玉川上水わきの道を通った。暗がりに続く雑木が風に揺れ、眠っていた血が騒いだ。

(15:45)

2007年04月23日

草迷宮
3a2bb69b.jpg

少し早いですが、7月の舞台のお知らせです。28、29日と神奈川県逗子市の正行院で「草迷宮」に出演いたします。少し早めに宣伝する理由は、既にチケットが完売状態なのです。もし観られたい方は、早目に私にご連絡いただければ数枚でしたらお願いしてみますよ!
「草迷宮」の舞台は逗子です。この作品を愛する地元の方は既に準備を開始しています。18:30より「ゆかりの場所」で薩摩琵琶の演奏があり、日が落ちかける頃、竹灯篭を配した小川を望む山道を歩き、山寺正行院に到着します。

「草迷宮」は、三上博史さん主演、寺山修司監督の映画でも人気を博しましたが、是非一度、泉鏡花の小説を読んでみてください。美しい文体の中にも構造がしっかりしていて、惹きこまれていきます。私はこの作品の導入役、姥を演じます。

演劇をしてきたのに、この何年間、語ることのコンプレックスから何度も稽古場を逃げ出したいという気持ちに襲われました。言われていることをしようとすると、自分の発する音がつかめないのです。まさに迷宮状態。でも最近少し楽しくなってきました。課題がはっきりしてきたからですね。今こんな気持ちになれたのも、私の癖を直していただいている三人の大先生がいるからです。ありがたいかぎりです。

7月は10日に青山銕仙会で能「隅田川」、そしてこの「草迷宮」。大作続きです。私にとって暑い熱い夏になりそうです。逗子では地元の海の幸を沢山食べ、おいしいお酒を飲み、いい汗を流してきます。あわび、サザエ、あじの開き、うるめいわしの目刺・・・・。
どうぞ真夏の夜、日本文学の宝庫、泉鏡花の幻想的な世界へ。

泉鏡花 草迷宮

2007年7月28日(土)・29日(日) 両日共、夜

於 逗子秋谷黒門前 正行院

演出:篠本賢一

出演:藤田三三三、増山浩一、渕野陽子(青年座)、坂本容志枝、
   渡辺聡(俳優座)、岡橋和彦(劇団民藝)、他  
   尺八演奏:渡辺淳

亡き母から聞いた手毬歌を探し求めやってきた秋谷屋敷で、次々に怪異が・・・。
鏡花が草迷宮を執筆した逗子の大自然に、鏡花の文体が躍る!



笑顔 正行院のページはこちら
笑顔 遊戯空間HPはこちら 

(23:50)

2007年04月16日

カノン
6f795cc7.jpg

4月というのは、何か新しいことを始めたり、辞めたり、決意したりするのに相応しい月なのだなと、ある人と飲んでいて思った。わたしは日々の細かな忙しさの中で、大切なことをいろいろと忘れていた。夜更かしして朝起きられなくて散らかったままの部屋を朝ごはんも食べずに飛び出す。大掃除と衣替えと料理といくつかの約束をなにも果たせぬまままた月曜日が来る。長いこと人を愛していないような愛されていないような、かさかさとした気分になり、母の料理はおいしかったなと、本当においしかったなと。

2002年にカミュの「誤解」を材に芝居を作った。「誤解」の序文にカミュが残した言葉を時々思う。何のための日々。何のための生活。芝居。わからなくなるときに。

「もし人が自らを認めてほしいと望むならば、ただ自分が何者であるかを率直に言うべきなのである。黙っていたり嘘をついたりするならば、人は孤独の裡に死ぬのであり、周囲のすべては不幸に捧げられることになる。もし反対に、真実を言うならば、いずれは死ぬであろうが、しかしその前に、それは他人と自身が生きるのを助けることになるのである」

新作の構想は現れたり消えたりしながらゆっくりと近づいてくる。日常。人生。会話。追走する。追想する。

ZORAの種がうまれたところ、グラーツ→グラーツで出会ったカメラマン古屋誠一さん→古屋さんが話してくれた奥さんとその写真→が、上の写真です。追想のままに。

(00:44)

2007年04月09日

一票

eeb19032.jpg

今日は東京都知事選だ。東京都民として一票を投じたいとは思う。さあ、誰に投じるか。

ところで4/4にTV放映されたKIで久しぶりに魔裟斗を見た。最近の魔裟斗はなんだか気迫が感じられず、さみしい思いをしていた。けれどこの時は違っていた。攻めて攻めて攻めまくっていた。魔裟斗曰くチャンピオンになってから「負けないような試合」をしようとしている自分に気づいたと言う。また柔道の谷亮子さんは、幼いときのビデオを見ると、闘志むき出しで怖いもの知らずの自分がそこにいる、大人になった今でもこんな試合ができないものかと話していた。

最近芝居や踊りを観劇しても感動することなく、その後の飲み会の方が盛りあがったりして、この本末転倒ぶりに空しくなりまた飲んでしまうという悪循環。単純に気迫が感じられず、いただくものは観念的なものにすぎない。スポーツや格闘技を見ていると感動を覚える確率が高い。そこには磨きあげたからだと、ギリギリで挑戦している闘志がある。

舞台はスポーツや格闘技とは違うかもしれないけど、観客がいることは同じ。見ている人に何かを感じさせなくては意味がない。それはマスターベーションになってしまう。創り手はある団体の中で舞台に立ち、または一人のときもある。批判の声も当事者にはさほど耳に入らず、仲間うちの観客に支えられている。叩かれない大人はどんどん鈍感になっていく。

人の振りみてわが身を直せ。今年は色々なことを整理しよう。本当に真剣にやろうとしたら、きっとひとつのことしか残らないのかもしれない。

ed95571f.jpg

・魔裟斗のページ

(22:20)

2007年04月02日

春と修羅

17788f07.jpg

わたしたちは、氷砂糖をほしいくらいもたないでも、きれいにすきとおった風をたべ、桃いろのうつくしい朝の日光をのむことができます

賢治が詠んだ美しい言葉のような4月の始まり。桜は一斉に咲き、窓から見おろす隅田川沿いにも桜色のラインが現れ、川沿いの住人の鮮やかなブルーシートとのコントラストが見事です。一年でこの時だけ一番贅沢な庭を所有する住人の上に、はらはらと短い命が降り注いでいます。見おろす隅田の桜。駅舎を出ると満開で迎えてくれた国立の夜桜。新小岩の馴染みの桜。華やかで、けれど儚く切ない花。桜を愛でる気持ちは年々強くなります。

桜の便りのように、ZORAにもちょっと嬉しいニュースがありました。次の公演は秋の終わり頃。まだまだ先と思っていてもあっという間。今じっくりと作品を作っています。そんなわけで久々のツーショット。花粉と風邪の名残で鼻声の相方、我が地元に参じ、デコヤ(※1)来訪 → 稽古 → 立ち飲み屋(※2)の充実の夜でした。嬉しいニュースの話はまた今度。

1bbab42b.jpg


※1 ネットストア始めました「DECOYa」
※2 お気に入りの立ち飲み屋「でかんしょ」

(07:37)