2008年09月
2008年09月29日
一房の葡萄

9月22日 THE SHAMPOO HAT 『葡萄』を観劇。初見の劇団であったが、じわじわと心に沁みる芝居だった。
9月24日 深浦加奈子さん「お別れの会」へ。大勢の人が集まっていた。献花の際に仰ぎ見た写真は自信に満ちて美しく、少しだけ寂しげだった。心の中でお別れを言った。この日の加奈子さんは、劇団を辞めた人や懐かしいたくさんの人たちに引き合わせてくれて、自分だけはそこにいないで、少し離れた場所でニヤリと笑っているようだった。

9月27日 旧友に誘われて、小淵沢への小旅行。特急あづさを降りると、冷たく透き通った空気に身も心も生きかえる気持ち。コスモスの群生や収穫を待つ黄金色の稲穂や南アルプスの山々を見ながら散策してさらに充電!充実の週末でした。

THE SHAMPOO HAT の『葡萄』で、不器用な女が男の口に葡萄を押しつけて食べさせるシーンがあり、舞台のラブシーンとしては秀逸だと思ったのだが、そこから思い出したのが、有島武郎の『一房の葡萄』。これは美しい女教師の白い手が、葡萄をもぎって少年に渡すという、これもまたおさな心に感じた官能的な場面だった。葡萄と官能、これは意外と深い関係なのではとひとりごちた。今回の信州の旅でも旬の主役は「葡萄」。なにげなくつまんで食べていた新種の葡萄。聞けば「レディーフィンガー」という名前なのだそう。淑女の指・・・。これはまたなんとも。

9月22日 THE SHAMPOO HAT 『葡萄』を観劇。初見の劇団であったが、じわじわと心に沁みる芝居だった。
9月24日 深浦加奈子さん「お別れの会」へ。大勢の人が集まっていた。献花の際に仰ぎ見た写真は自信に満ちて美しく、少しだけ寂しげだった。心の中でお別れを言った。この日の加奈子さんは、劇団を辞めた人や懐かしいたくさんの人たちに引き合わせてくれて、自分だけはそこにいないで、少し離れた場所でニヤリと笑っているようだった。

9月27日 旧友に誘われて、小淵沢への小旅行。特急あづさを降りると、冷たく透き通った空気に身も心も生きかえる気持ち。コスモスの群生や収穫を待つ黄金色の稲穂や南アルプスの山々を見ながら散策してさらに充電!充実の週末でした。

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THE SHAMPOO HAT の『葡萄』で、不器用な女が男の口に葡萄を押しつけて食べさせるシーンがあり、舞台のラブシーンとしては秀逸だと思ったのだが、そこから思い出したのが、有島武郎の『一房の葡萄』。これは美しい女教師の白い手が、葡萄をもぎって少年に渡すという、これもまたおさな心に感じた官能的な場面だった。葡萄と官能、これは意外と深い関係なのではとひとりごちた。今回の信州の旅でも旬の主役は「葡萄」。なにげなくつまんで食べていた新種の葡萄。聞けば「レディーフィンガー」という名前なのだそう。淑女の指・・・。これはまたなんとも。
(00:04)
2008年09月21日
秋分

台風がくるとの前情報。小雨の中、小豆ミルクアイスをしゃぶりながら、自転車で帰宅。いつもあたしゃ濡れている。多少の雨どころか大雨が降っても傘なんて入らないし、むしろ楽しくて仕方ない。雷なんて尚のこと。飲みの席で飲み、翌日になると酔っぱらってたね~なんて人に言われ、飲んで酔っ払わない人間なんて見てみたいと思う。そんな姿も見られたくないと肩意地張り、どこまでもリラックスできないなんてあたしには縁遠い。それと男の人といるのが好き。幼少の頃、ずっと弟と遊んでいたせいか、自然に男の人がそばにいるのが当たり前で、男の人が傍らにいるだけで心が安らぐのだ。女性はよく連れ立って行動を共にするが、わたしはひとりでとことこ歩く。
タバコはそりゃ体によくない。弟にもタバコなんて時代遅れだと言われ、肩身の狭い思いをしてきた。世の中は健康になったのだよな。だって100歳以上の人がデータ的にワンサカいるんだよ。去年母親にプレゼントされた禁煙パッチまでして手術に望み、禁煙成功と思いきや、最近緩みはじめている。母親には気の毒でとても言えない。いい年をしてやはり親の思いに答えなくてはなどと思ってしまうのだ。でもなぜ古来からタバコはあったのか?ひとつ私が思うのは、息を吐くという行為が公にできること。根を詰めるということは、知らずしらず息を詰めて作業することにもつながり、集中する人間にありがち。まっ、でも時代が公の場を次第に隔離し、単なるニコチン中毒とののしられ宴席の片隅へ。
金はないが芝居をしている。極上の幸せかも。もう今月は芝居もみられないと思っていると、招待してくださる方がいて劇場へ足を運ぶ。もう少しゆとりがほしいよな、でもずっとゆとりなんかなかった。ゆとりのないこの瞬間から創作が始まり、それがまたエネルギーになる。でも金はないのフレーズには、もう飽きた。金が盛り沢山と言いたい。外は雨。
気持ちのいい人とつきあっていこう。12月に客演してくださる、扇田さんの出演する芝居を本日観劇してきました。扇田さんはとても魅力的です。これからの稽古が楽しみです!



台風がくるとの前情報。小雨の中、小豆ミルクアイスをしゃぶりながら、自転車で帰宅。いつもあたしゃ濡れている。多少の雨どころか大雨が降っても傘なんて入らないし、むしろ楽しくて仕方ない。雷なんて尚のこと。飲みの席で飲み、翌日になると酔っぱらってたね~なんて人に言われ、飲んで酔っ払わない人間なんて見てみたいと思う。そんな姿も見られたくないと肩意地張り、どこまでもリラックスできないなんてあたしには縁遠い。それと男の人といるのが好き。幼少の頃、ずっと弟と遊んでいたせいか、自然に男の人がそばにいるのが当たり前で、男の人が傍らにいるだけで心が安らぐのだ。女性はよく連れ立って行動を共にするが、わたしはひとりでとことこ歩く。
タバコはそりゃ体によくない。弟にもタバコなんて時代遅れだと言われ、肩身の狭い思いをしてきた。世の中は健康になったのだよな。だって100歳以上の人がデータ的にワンサカいるんだよ。去年母親にプレゼントされた禁煙パッチまでして手術に望み、禁煙成功と思いきや、最近緩みはじめている。母親には気の毒でとても言えない。いい年をしてやはり親の思いに答えなくてはなどと思ってしまうのだ。でもなぜ古来からタバコはあったのか?ひとつ私が思うのは、息を吐くという行為が公にできること。根を詰めるということは、知らずしらず息を詰めて作業することにもつながり、集中する人間にありがち。まっ、でも時代が公の場を次第に隔離し、単なるニコチン中毒とののしられ宴席の片隅へ。
金はないが芝居をしている。極上の幸せかも。もう今月は芝居もみられないと思っていると、招待してくださる方がいて劇場へ足を運ぶ。もう少しゆとりがほしいよな、でもずっとゆとりなんかなかった。ゆとりのないこの瞬間から創作が始まり、それがまたエネルギーになる。でも金はないのフレーズには、もう飽きた。金が盛り沢山と言いたい。外は雨。
気持ちのいい人とつきあっていこう。12月に客演してくださる、扇田さんの出演する芝居を本日観劇してきました。扇田さんはとても魅力的です。これからの稽古が楽しみです!


(21:09)
2008年09月15日
ベルリンの秋
12月の公演のチラシができました。古屋誠一氏の写真、高崎勝也氏のデザインによるもの。写真は1980年代の東ベルリン、題字はフランス語です。

届いた刷りたてのチラシを眺め、東欧の映画のチラシのようだなと悦に入りながら、劇団の公演で訪れた、ヨーロッパの国々、殊にルーマニア、ポーランド、リトアニアなどの東欧の国々に思いが巡った。歴史に翻弄されながら、文化を守り抜いてきた静かな強さがあり、街の風景、人々の表情など、その印象は今でも鮮烈に残っている。
アゴタ・クリストフは、ハンガリー出身(21歳でスイスに亡命)、映画監督のアキ・カウリスマキはフィンランド、エミール・クストリッツァは、旧ユーゴスラビアの出身。惹かれるもの、殊更この季節に恋しく思うのは、少し冷たくなった空気と、落ち着いた暗さ、弦楽。
古屋さんが東ベルリンの街を写していた頃、わたしは劇団で初舞台を踏んでいた。奇しくも「新宿八犬伝 第二巻-ベルリンの秋-」。無秩序で猥雑な歌舞伎町に放されて、なにものでもないわたしがなにもわからず、ただ必死になっていた。芝居の中でベルリンの壁は崩壊した。「そんなばかな」と思いつつ、それは4年後に現実になった。事件や情勢や現象が芝居と深く関わっていた頃だったが、ままならぬ恋のほうが重大事だったりした。
チラシを眺めながら思いが広がり、心は乱れてくる。ずいぶん遠くまで来てしまった感もあるが、実はまだまだ。実を言うと新たな野望がわれわれにはあるのだ。ZORA ヨーロッパ公演!アゴタ・クリストフの居るスイス、懐かしいオーストリア、そして東欧の国々へも。まず、夢を見ること、そして言ってみること、大事です。
12月の公演のチラシができました。古屋誠一氏の写真、高崎勝也氏のデザインによるもの。写真は1980年代の東ベルリン、題字はフランス語です。

届いた刷りたてのチラシを眺め、東欧の映画のチラシのようだなと悦に入りながら、劇団の公演で訪れた、ヨーロッパの国々、殊にルーマニア、ポーランド、リトアニアなどの東欧の国々に思いが巡った。歴史に翻弄されながら、文化を守り抜いてきた静かな強さがあり、街の風景、人々の表情など、その印象は今でも鮮烈に残っている。
アゴタ・クリストフは、ハンガリー出身(21歳でスイスに亡命)、映画監督のアキ・カウリスマキはフィンランド、エミール・クストリッツァは、旧ユーゴスラビアの出身。惹かれるもの、殊更この季節に恋しく思うのは、少し冷たくなった空気と、落ち着いた暗さ、弦楽。
古屋さんが東ベルリンの街を写していた頃、わたしは劇団で初舞台を踏んでいた。奇しくも「新宿八犬伝 第二巻-ベルリンの秋-」。無秩序で猥雑な歌舞伎町に放されて、なにものでもないわたしがなにもわからず、ただ必死になっていた。芝居の中でベルリンの壁は崩壊した。「そんなばかな」と思いつつ、それは4年後に現実になった。事件や情勢や現象が芝居と深く関わっていた頃だったが、ままならぬ恋のほうが重大事だったりした。
チラシを眺めながら思いが広がり、心は乱れてくる。ずいぶん遠くまで来てしまった感もあるが、実はまだまだ。実を言うと新たな野望がわれわれにはあるのだ。ZORA ヨーロッパ公演!アゴタ・クリストフの居るスイス、懐かしいオーストリア、そして東欧の国々へも。まず、夢を見ること、そして言ってみること、大事です。
(06:48)
2008年09月08日
狂人教育

9月6日早稲田大学の大隈講堂で、【作】寺山修二【演出】流山児祥「狂人教育」を観劇してきました。緩やかな残暑のなか、大隈講堂の前にはどんどん人が溢れていきます。そして劇がはじまり、すばらしいアジアの6人の女性達に釘付けです。中国、香港、台湾で活動しているという彼女達。コケティッシュという言葉がぴったり。役者としての確かな実力のうえに、女性の甘さと強靭さが同居し、表出される時はなんとも乾いていて、とても潔く、楽しむことができました。作・演出・振付・衣装・美術・演者がうまくコラボレーションできている。芝居は総合芸術。夏の終わりに、久しぶりにそんな芝居を見て元気になりました。誘ってくれた女友達と高田馬場までふらふら歩きながら、日本の女性がやるとああはいかないよね、情緒が入りすぎるのかななんて話しながら、でもそれも日本女性のよさでもあり、又もうそんなボーダラインも消えつつあるのかなど・・・。海外とのコラボレーションは困難なことは多々あるけれど、やはり演出家の深く広い目と愛があれば、素晴らしいものができると思います!

9月6日早稲田大学の大隈講堂で、【作】寺山修二【演出】流山児祥「狂人教育」を観劇してきました。緩やかな残暑のなか、大隈講堂の前にはどんどん人が溢れていきます。そして劇がはじまり、すばらしいアジアの6人の女性達に釘付けです。中国、香港、台湾で活動しているという彼女達。コケティッシュという言葉がぴったり。役者としての確かな実力のうえに、女性の甘さと強靭さが同居し、表出される時はなんとも乾いていて、とても潔く、楽しむことができました。作・演出・振付・衣装・美術・演者がうまくコラボレーションできている。芝居は総合芸術。夏の終わりに、久しぶりにそんな芝居を見て元気になりました。誘ってくれた女友達と高田馬場までふらふら歩きながら、日本の女性がやるとああはいかないよね、情緒が入りすぎるのかななんて話しながら、でもそれも日本女性のよさでもあり、又もうそんなボーダラインも消えつつあるのかなど・・・。海外とのコラボレーションは困難なことは多々あるけれど、やはり演出家の深く広い目と愛があれば、素晴らしいものができると思います!
(00:50)